兵庫の最低賃金1,172円へ 10月前に確認したい3点

兵庫労働局は、2026年9月1日付の官報公示で、兵庫県の地域別最低賃金を時間額1,172円に改正すると発表しました。発効日は2026年10月1日です。この記事では、複数店舗を経営する方に向けて、10月までに確認しておきたいポイントを整理します。


何が変わるのか

兵庫地方最低賃金審議会は2026年8月4日、現行の1,116円から56円引き上げるよう答申しました。改定後の時間額は1,172円です。神戸新聞NEXTの報道によると、この引き上げ幅は過去2番目の大きさとされています。

答申を受け、兵庫労働局長が改正を決定し、2026年9月1日付で官報に公示しました。発効日は2026年10月1日です。パート・アルバイトの時給がこの額を下回っていないか、10月1日を迎える前に店舗ごとに確認しておく必要があります。


月給・日給の社員も対象です

最低賃金の対象になるのは、時給制のスタッフだけではありません。厚生労働省の資料では、最低賃金の対象となる賃金は「毎月支払われる基本的な賃金」とされています。賞与や時間外・休日・深夜の割増賃金、精皆勤手当、通勤手当、家族手当は対象から除かれます。

月給制・日給制の社員についても、月給や日給を所定労働時間で割った「時間当たりの換算額」の確認が必要です。この額が、新しい最低賃金を下回っていないか確認します。複数店舗で勤務時間の異なる社員がいる場合は、店舗ごとに所定労働時間を確認しておくと見落としを防げます。


業務改善助成金という選択肢

賃金の引き上げにあわせて活用できる制度として、厚生労働省の業務改善助成金があります。2026年度は、賃金引上げコースが50円・70円・90円の3コースに再編されました。

申請受付は2026年9月1日から始まっています。申請期限は「事業場が所在する都道府県の最低賃金の発効日前日、または2026年11月30日のいずれか早い日」とされています。兵庫県の発効日は10月1日のため、期限が近いコースもあります。

助成率は、引き上げ前の事業場内最低賃金の水準によって変わります。1,050円未満であれば5分の4、1,050円以上であれば4分の3となる仕組みです。対象経費や助成上限額の詳細は、厚生労働省の公式サイトまたは業務改善助成金コールセンターで最新情報をご確認ください。


シフトと人員配置の見直し

人件費率の上昇への一般的な対応策として、店舗ごとの人時売上高(従業員1人・1時間当たりの売上)を確認する方法があります。この数字とシフトの繁閑差を照らし合わせ、人員配置を見直します。

繁忙な時間帯に人を厚くし、手が空きやすい時間帯を見直すだけでも、人件費率の変化を抑えやすくなります。今回の改定をきっかけに、各店舗のシフト表を10月1日より前に一度見直しておくと、発効後の対応がスムーズになります。


まとめ

兵庫県の最低賃金は、2026年10月1日から時間額1,172円に改定されます。時給制のスタッフだけでなく、月給制・日給制の社員も時間換算での確認が必要です。業務改善助成金の活用も選択肢に入りますが、申請期限が近いコースもあるため、早めのご確認をおすすめします。

なお、個別の賃金設計や是正方法については、社会保険労務士などの専門家にご確認ください。

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