2店舗目の店舗物件、契約前に確認したい3つのこと
2店舗目の物件が見つかり、契約を前にしている段階で、確認しておきたいことを3つに整理します。
以前の記事「飲食店の2店舗目に進む前に。経営者が仕事を手放せていますか?」では、お店を任せる準備についてお伝えしました。今回は、その先の「物件の契約前」に絞った内容です。
2店舗目がうまくいくかどうかは、立地や家賃と同じくらい、建物の条件と契約の内容に左右されます。契約書に署名したあとでは変えにくいことほど、先に確かめておく必要があります。
1. 時間帯と天気を変えて見る
当社のメンバーがハウスメーカーに勤めていた頃、先輩からよく言われていた言葉があります。「土地や建物は、朝・昼・晩、晴れの日だけでなく雨の日にも、次の日にも見に行け」というものです。
一度見ただけでは分からないことがあります。確認したいのは、次のような点です。
- 昼と夜で、前の通りの人の流れがどう変わるか
- 雨の日に、入口まわりが歩きにくくならないか
- 平日と週末で、周りのお店の混み方がどう違うか
飲食店の場合は、狙っているお客様が来る時間帯に現地に立ってみることが大切です。契約前に何度か足を運ぶことで、出店後の「想定と違った」を減らせます。
2. ダクトと設備の容量
当社代表の吉留は、「飲食店はダクトの位置が大事」と話しています。ダクトは、厨房の煙やにおいを外へ出すための通り道です。排気の経路が限られると、厨房の配置や出せるメニューまで制限されることがあります。
あわせて、次の点も契約前に確かめておきます。
- 電気・ガスの容量が、予定している厨房機器に足りるか
- 焼肉など煙やにおいの多い業態が、そのビルで認められているか
- 居抜き(前のお店の内装や設備が残った状態)の場合、残っている設備がそのまま使えるか
内装業者に現地を見てもらうと、直す必要がある箇所と工事費の目安が見えてきます。家賃が同じでも、工事費によって初期費用は大きく変わります。
3. 契約書の「出口」の条件
出店の前に、閉めるときの条件も見ておきます。縁起でもない話に聞こえるかもしれませんが、条件を知ったうえで契約するほうが、その後の判断がしやすくなります。
契約前に確認したいのは、次の3点です。
- 普通借家契約か、定期借家契約か
- 途中で解約するときの予告期間と違約金
- 退去するときの原状回復(借りた場所をどこまで元に戻すか)の範囲
普通借家契約は期間が終わっても原則として更新される契約、定期借家契約は期間が終わると更新されない契約です。中途解約の特約がなければ、期間の途中で解約できない場合があります。これは2026年9月時点の借地借家法の定めにもとづく一般的な説明です。契約の前に、退去にかかる費用をざっくり試算しておくと安心です。
それぞれの詳しい見方は、閉店の検討をテーマにした記事で整理しています。
▶ 店舗賃貸借契約の3つのポイントはこちら
まとめ
2店舗目の契約前に確認したいことは、次の3つです。
- 時間帯と天気を変えて、現地を何度か見る
- ダクトの位置と、電気・ガスの容量を確かめる
- 解約と原状回復の条件を、契約書で読んでおく
どれも、契約後には変えにくいことばかりです。条件を一つずつ確かめてから判断することで、2店舗目の出発を落ち着いて迎えられます。
なお、契約条項の解釈など個別の法的な判断が必要な場合は、弁護士などの専門家にご確認ください。
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